ダイヤモンドの採掘方法や国別ランキング|社会課題への取り組みも

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この記事で解決できるお悩み
  • ダイヤモンドが採掘できる場所が知りたい
  • ダイヤモンド採掘の問題が知りたい
  • 合成ダイヤモンドについて知りたい

ダイヤモンドの採掘について、場所の条件や産出国と産出量をまとめ、採掘にはさまざまな方法があることを紹介。

ダイヤモンドは採掘できるポイントが決まっており、土地の特徴ごとに採掘方法が異なります。また、採掘にはさまざまな問題があり、解決に向けた取り組みが行われているものの、完全に解決するのはむずかしいのが現状です。

ダイヤモンドの採掘と、それに関する問題について詳しく知りたい人は、ぜひ本記事を参考にしてください。

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ダイヤモンドが採掘できる場所とは

ダイヤモンドは希少な鉱石であり、世界中で採掘できるわけではなく、採掘できる場所は限られています。採掘できる条件が限られるため、具体的にどのような場所で採掘できるのか確認しましょう。

ダイヤモンドが採掘できる場所の条件

ダイヤモンドが生成されるまでには数百万〜数十億年かかるとされ、周囲の環境は高圧かつ高温が条件です。地球の地下深くマントル内で生成されるため、具体的な条件を箇条書きでまとめました。

  • 地下120kmを超える深さ
  • 900〜1,300℃
  • マグマの活動がある

上記の条件を満たし、数百万〜数十億年かけて生成され、マグマの活動によって長い時間をかけて地表近くに移動するのです。つまり、ダイヤモンドは古くからある大地でのみ採掘が可能な鉱石と言えます。

日本におけるダイヤモンド採掘

日本は比較的新しくできた地殻の上に存在する島であり、ダイヤモンド採掘の条件を満たしていないと考えられていたことから、ダイヤモンドは採掘できないと思われていました。

しかし、2007年に愛媛県四国山地の火山岩から、日本初の天然ダイヤモンドが発見されました。残念ながら小さいサイズでしたが、日本でもダイヤモンドが採掘できる可能性を示してくれた偉大な発見と言えるでしょう。

古い地質からしか採掘できないと考えられていたダイヤモンド。例外が発見されたことで、さらに研究が進めば、日本でもダイヤモンドが採掘される日がくるかもしれません。

ダイヤモンドの採掘量ランキング

たくさんのダイヤモンド

ダイヤモンドが年間どのくらい採掘されているのか、気になりますよね。ダイヤモンドの採掘量は、国際的な証明制度「キンバリー・プロセス」によってほぼすべてが管理されています。

「キンバリー・プロセス」が発表している2022年のデータを元に、ダイヤモンドの採掘量を国ごとに表にまとめました。

順位採掘国採掘量
1位ロシア41,923,910cts
2位ボツワナ24,509,939cts
3位カナダ16,249,217cts
4位コンゴ10,780,285cts
5位南アフリカ9,660,233cts
6位アンゴラ8,763,309cts
7位ジンバブエ4,461,450cts
8位ナミビア2,054,227cts
9位レソト1,275,887cts
10位シエラレオネ688,970cts

参考:キンバリー・プロセス

採掘量は数年連続ロシアがトップであり、そのほかの順位もほぼ変わることがありません。

特に1位のロシアは、ウダーチナヤ鉱山やジュビリー鉱山、ミールヌイ鉱山などの世界最大級の鉱山が多数あり、安定して大量のダイヤモンドを産出できます。

採掘場所によるダイヤモンドの違い

ダイヤモンドは採掘場所によって質が異なります。産出量1位のロシアは、「タイプ2」と呼ばれる高品質で希少なダイヤモンドが多く産出されることでも有名です。

ボツワナは、世界でもっとも豊かなダイヤモンド鉱山と称されるジャンワン鉱山を有します。採掘されるダイヤモンドは、高品質かつ大型のものが多く、平均の大きさはロシア産のダイヤモンドを超えるほど。

また、ボツワナやコンゴ、南アフリカなどのアフリカ産のダイヤモンドは、硬度が高いと言われています。

ダイヤモンド採掘における今後の展望

ダイヤモンドは天然資源であり、いつかは取り尽くされて無くなるでしょう。現在採掘されている鉱山は2019年にピークを迎えたとされ、今後の採掘量は減少傾向になると考えられています。

ダイヤモンドは、金やプラチナなどと同様に資産価値が高く、供給量の減少によってさらに価値は上昇するはずです。

人工ダイヤモンドの技術が向上し、大きく美しいものが生成されるようになりました。しかし、天然ダイヤモンドの価値を下げる要因にはなり得ないでしょう。

ダイヤモンドの採掘方法

ショベルカーで採掘している様子

ダイヤモンドは、地中奥深くで長い時間をかけて生成され、マグマの動きとともに地上付近に移動すると考えられています。

ダイヤモンドが埋まっている場所を見つけ出したあと、採掘する方法について、それぞれの特徴を確認しましょう。

パンニング

古くから行われている採掘方法であり、かなり原始的な方法です。日本では砂金の採掘方法のイメージが強いのではないでしょうか。

具体的な採掘方法は、専用のパンニング皿を使用し、川の中から砂をすくってダイヤモンドを見つけ出します。

メリットは誰でも簡単にできることですが、非常に手間がかかるうえに、大きなダイヤモンドが見つけにくいことがデメリットです。非効率なため、現在はあまり行われていません。

パイプ鉱山

パイプ鉱山は、地面に穴をあけて採掘する方法であり、地中にパイプ状に伸びることからこの名前が付けられました。

ダイヤモンドを含む可能性がある火成岩はキンバーライトと呼ばれ、爆破により粉砕する方法や、ドリルによって穴をあける方法などがあり、その土地にあわせた方法を選択します。

メリットは効率的に採掘できることですが、採掘が進むにつれて崩落の危険性が高まることがデメリットです。

漂砂鉱床

地中のキンバーライトは長い時間をかけて風化し、地表に出てきたものが海や川に流れて堆積します。この堆積したキンバーライトから採掘する方法が漂砂鉱床です。

規模の大きなパンニングのイメージで、ブルドーザーなどの重機を使用するため、広範囲を効率的に採掘でき、パイプ鉱山のような危険性も少ないというメリットがあります。

しかし、直接地中のキンバーライトを採掘する方法に比べると、ダイヤモンドが見つかる確率が落ちることがデメリットです。

ダイヤモンド採掘における社会課題

ダイヤモンドは、採掘できれば高額な収入を得られます。利益を追求するあまり、環境や人権などに対する配慮が欠けてしまう可能性が否めません。実際にどのような問題が起きているのか、具体例を確認しましょう。

環境問題

パイプ鉱山や漂砂鉱床などは規模が大きく、ダイナマイトの使用や重機のCO2排出、水の大量消費により、環境への影響が大きいと言われています。

また、大規模な機材を運搬するために鉱山の周囲や道を切り開くことも考えられ、森林を伐採する必要もあるでしょう。

パンニングは小規模ですが、問題は採掘後にできた人工池の放置です。地域住民にとっては落下の危険があり、土地の再利用もできません。

人権問題

採掘現場では、児童労働や借金返済のための債務労働、虐待、暴力などが問題視されています。ジンバブエでは違法採掘や密輸などの問題もあり、採掘地域の住民に無報酬で強制労働をさせることもありました。

ジンバブエに限らず、情勢が不安定な国では、たびたび人権を無視した採掘が行われています。ダイヤモンド採掘における人権問題は規制するのがむずかしく、解決に向けた新制度や取り組みが求められるでしょう。

ダイヤモンド採掘における社会課題に対する取り組み

環境問題の改善を目指し、採掘を行う企業はISO14001(環境マネジメントシステムに関する国際規格)を取得し、環境への影響を最小限にとどめる取り組みを行っています。

また、2003年にはダイヤモンドを紛争の資金にさせない目的で「キンバリー・プロセス」という制度が作られました。

さらに、2015年には途上国のダイヤモンド採掘に関わる労働者のため、環境改善や社会的地位の向上を支援するNPO法人「ダイヤモンド・フォー・ピース」が設立されています。

新しい選択肢「合成ダイヤモンド」について

合成ダイヤモンド

天然で採掘されるダイヤモンドのほかに、人工的に作られた合成ダイヤモンドが存在します。天然ダイヤモンドと見分けがつかないほど美しく、値段も安い合成ダイヤモンドについて確認しましょう。

製造工程や特性

合成ダイヤモンドは、天然ダイヤモンドの生成過程が解明されたことで、人工的に作ることが可能になったダイヤモンドです。

炭素を原料とし、高温高圧法や化学気相蒸着法、爆発衝撃圧縮法などの方法で作られます。安定して供給できるため、天然ダイヤモンドより安価でありながら、特性はほぼ同じです。

また、硬さや電気伝導性などに優れ、研磨剤などの工業製品として使用されることが多く、ジュエリーとしても天然ダイヤモンドと比べて遜色ありません。

天然ダイヤモンドとの違い

天然ダイヤモンドが長い年月をかけて生成されるのに対し、合成ダイヤモンドは数日から数週間で作成できます。

物質的な違いはなく、見た目もほぼ同じ。コストが低く抑えられるため、価格は天然ダイヤモンドよりも安く、購入しやすいでしょう。

しかし、天然ダイヤモンドは少なからず不純物が混ざり不均衡ですが、合成ダイヤモンドは不純物がなく、限りなく無色透明です。また、結晶の形でも見分けがつきます。

エシカルジュエリーとしての合成ダイヤモンド

エシカルの意味は倫理的であり、エシカルジュエリーとは、社会問題や人権問題に配慮して作られたジュエリーのことです。

宝石の採掘には、環境汚染や劣悪な環境下での強制労働など、さまざまな問題が存在します。それらの問題を解決するのが、エシカルジュエリーである合成ダイヤモンドです。

合成ダイヤモンドの普及によって、ダイヤモンド採掘の必要性が低くなると、環境や人に配慮しない採掘が減ると考えられます。

ダイヤモンドの採掘が体験できる場所

アメリカのアーカンソー州にある有名な観光スポット、ダイヤモンド・クレーター州立公園では、ダイヤモンドの採掘体験ができます。一般人が火山起源の土地でダイヤモンドの採掘ができるのは、世界で唯一ここだけです。

毎日1〜2個のダイヤモンドが発見されており、最大で8.52カラットのものも。そして、自分で見つけたダイヤモンドは持ち帰っていいというので驚きです。

問い合わせ:TEL 870-285-3113

採掘の問題点は合成ダイヤモンドが解決する

ダイヤモンドの採掘には、コストと時間、相当な労力がかかります。しかし、人工的に作られた合成ダイヤモンドは、低コストで安定した供給が可能です。環境問題や人権問題を解決してくれるとともに、低価格でジュエリーを楽しむこともできるでしょう。

天然ダイヤモンドの採掘量が減少していることも考えると、今後は合成ダイヤモンドが主流になるかもしれません。選択肢のひとつとして、合成ダイヤモンドを検討してみてはいかがでしょうか。

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