- レッドダイヤモンドの特性を知りたい
- 有名なレッドダイヤモンドを知りたい
- レッドダイヤモンドに似た宝石を知りたい
本記事では、「幻のダイヤ」と呼ばれるレッドダイヤモンドの特性や、有名なレッドダイヤモンドについて解説しています。
レッドダイヤモンドは、1カラット程度の大きさで数千万円以上の値段がつくほど高価であり、数も少なく、世界に30個しかないと言われるほどです。
レッドダイヤモンドについて知りたい人や、レッドダイヤモンドに似た赤い宝石を探している人は、ぜひ参考にしてください。
▼ウリドキなら最大10社から一括査定!
レッドダイヤモンドとは
レッドダイヤモンドとは、カラーダイヤモンドのなかでもっとも希少なダイヤモンドです。ピンクダイヤモンドより赤みの強いものをレッドダイヤモンドと呼びます。
ダイヤモンドは不純物が混ざりにくいため、透明になることが多い鉱石です。混ざった不純物により色がつき、カラーダイヤモンドになります。
レッドダイヤモンドのなかでも特に赤みの強いものを「ファンシーレッド」と呼び、レッドダイヤモンドのなかでも特別な存在です。
レッドダイヤモンドはなぜ赤い?
レッドダイヤモンドは、炭素原子に窒素を取り込み、結晶構造の歪みが生まれることによって、赤くなったダイヤモンドです。
レッドダイヤモンド以外のカラーダイヤモンドも、炭素原子に窒素やホウ素が混ざり、原子配列に歪みができることで生成されます。原子配列のバランスで微妙に色が異なるため、同じ色は存在しないと言えるでしょう。
自然に生成されたカラーダイヤモンドのほかにも、放射線照射や加熱処理をすることで、人工的に着色されたダイヤモンドも存在します。
レッドダイヤモンドの石言葉
宝石にはそれぞれ石言葉があり、レッドダイヤモンドの石言葉は「永遠の生命」です。赤色からは、燃え上がる炎が連想されるため、ほかにも「情熱」や「活力」という意味もあります。
ちなみに、レッドダイヤモンドに似ているピンクダイヤモンドの石言葉は「永遠の愛」。同じダイヤモンドでも、色によってかなりイメージが変わりますね。
レッドダイヤモンドが「幻のダイヤ」と言われる理由
レッドダイヤモンドは、ほかのカラーダイヤモンドと比較しても産出量が少ないため「幻のダイヤ」と言われます。市場に出回ることがほとんどなく、世界に30個しかないと言われるほど。
天然のカラーダイヤモンドが採掘される確率は、無色透明のダイヤモンドと比べて0.0001%程度です。さらに、カラーダイヤモンドのなかにレッドダイヤモンドがある確率は、0.0001%程度。
滅多に採掘されず、希少価値がきわめて高いことがわかると思います。
レッドダイヤモンドの資産価値
レッドダイヤモンドの資産価値は、今後も上がることが予想されるでしょう。理由は、レッドダイヤモンドの採掘量が増えるとは考えにくく、希少価値の高さを維持するからです。
多くのレッドダイヤモンドが採掘されてきたオーストラリアのアーガイル鉱山が2020年に閉山したことで、レッドダイヤモンドはさらに採掘がむずかしくなったと考えられます。
供給量を増やすことのできないレッドダイヤモンドは、今以上に価値が高くなっても不思議ではありません。
有名なレッドダイヤモンド
レッドダイヤモンドのなかでも特に大きなものや、美しいものには名前がつけられています。それらは世界的に有名なダイヤモンドであり、それぞれの特徴や値段についてまとめたのでご覧ください。
ハンコック・レッドダイヤモンド
ハンコック・レッドダイヤモンドは、特に有名なレッドダイヤモンドと言えます。
紫がかった赤色をしており、「ファンシー・パープリッシュ・レッド」と評されたダイヤモンドは、わずか0.95カラットにも関わらず、1987年のオークションで約1億円の値段がつけられました。
現在は個人のコレクターが所有しているそうです。
ムサイエフ・レッドダイヤモンド

ムサイエフ・レッドダイヤモンドは、GIA(米国宝石学会)公認の世界最大のレッドダイヤモンドです。大きさは5.11カラットで、2011年に約9億1,000万円で落札されています。
1990年代半ばにブラジルで発見され、2003年にはアメリカのスミソニアン博物館で特別展示されたほどで、クランベリーのような赤色が宝石鑑定士を唸らせました。
デ・ヤング・レッドダイヤモンド

デ・ヤング・レッドダイヤモンドは、世界で3番目に大きなレッドダイヤモンドとされています。大きさは5.03カラットで、アメリカのスミソニアン博物館に展示されているため、値段はついていません。
わずかに褐色がかった赤色で、はじめはダイヤモンドではなくガーネットとして販売されていたそうです。
【手に入る!】レッドダイヤモンドに似た宝石
天然のレッドダイヤモンドは世界に30個ほどしか存在せず、希少価値が高く値段も高額なため、入手するのは非常に困難です。
赤色が美しく、現実的に入手可能なレッドダイヤモンドに似た宝石を紹介します。
ルビー

赤色の宝石と聞いて、多くの人がまず思いつくのがルビーではないでしょうか。希少性が高く、ポピュラーな宝石のひとつです。
ルビーの産地として有名なのはミャンマーであり、ミャンマー原産のルビーのなかでも、一定の基準を満たした美しいルビーを「ピジョンブラッド」と呼びます。
1カラットのルビーは、高水準なものでも値段は10万円程度であり、1カラットでも数千万円以上するレッドダイヤモンドと比較すると、かなり手頃です。
ガーネット

ガーネットは、少量ながら日本でも採掘されている宝石で、主な産地はインドやスリランカ、ケニアなど。深い赤色が印象的な宝石ですが、オレンジや緑色なども存在し、バリエーションが豊富です。
5,000年以上の歴史があり、数多くの神話や童話に登場するほどメジャーな宝石でもあります。
一般的に赤色は流通量が多く、特にロードライトガーネットやアルマンディンガーネットと呼ばれる種類は、安く手に入れられるところが魅力です。
レッドダイヤモンドはまさに「幻のダイヤ」
レッドダイヤモンドは、その美しさと希少価値の高さから「幻のダイヤ」と呼ばれています。
世界に30個しか存在しないと言われるほど数が少ないことに加え、以前より採掘できる可能性が低くなることも考えられ、ますます入手は困難になるでしょう。小さいものでも1つ数千万円という値段には驚きですが、納得せざるを得ません。
赤い宝石を探している人は、本記事にまとめたレッドダイヤモンドに似た輝きをもつ宝石を参考にしてください。
本記事の画像の出典:MARUKA、カラッツ Gem Magazine、カラッツSTORE